昨年の玄中寺旅行の感想
六月の終わりに中国の玄中寺に行ってきました。
玄中寺というのは浄土教にゆかりのあるお寺です。その玄中寺は5世紀から7世紀にかけて、曇鸞大師、道綽禅師、善導大師が修行をされたお寺です。玄中寺は石壁の玄中寺ともいわれていますが、現地に行って理由がわかりました。石の壁にひっつくようにお寺がありました。
また、曇鸞大師が修行をされた綿山という場所にも行きました。ここは世界遺産でした。中国人の観光客も大勢訪れる場所らしく、無駄に?大きい出発ホールから専用のバスで渓谷を登っていきます。
渓谷から出っ張るように道が作られ、絶景です。危険ではありますが。
数百メートの渓谷沿いの道をバスが結構なスピードで上り下りするのはスリルがあります。
ここも石の壁沿いにお寺がひっつくように何軒も建っています。そこの一角に曇鸞大師が修行したであろう洞窟がありました。
その洞窟から岩山の上まで小さな道が続いていたので、登ってみました。およそ4,50分でしょうか、息も絶え絶えで登り切りました。
今から1600年前ですから、そこでどのような生活をしていたかは到底想像できませんが、人間がこんな岩山の奥で生活できるのか、と驚くような場所でした。
浄土教は仏さまの働きで仏の道を歩む教えです。だから、修行とは縁遠いもののように考えるのが現代の私たちです。
しかし、ザ浄土教といえる曇鸞様、道綽様、善導様がいらっしゃったところは町から離れてとてつもない不便で険しい山の中でした。
そんな山の中で修行をされた末の浄土教、わけてもお念仏との出会いというものがどれほど祖師方の喜びとなったかは想像だにできません。
求めてもたどり着けなかった道が、今ここにあったという邂逅は仏さまの働きであったと思われたのではないでしょうか。
今回の旅行は、祖師方のご苦労を知るよい機会になりました。ありがとうございました。